
全国73万人の看護師などでつくる日本看護協会の会長に男性として初めて名古屋大学医学部附属病院の教授が就任し「地域で必要な看護師を確保できるよう対策を進めたい」と意気込みを語りました。
日本看護協会は24日会見を開き、新しい会長として名古屋大学医学部附属病院の秋山智弥教授が就任したと発表しました。
秋山会長は57歳。1992年に東京大学医学部附属病院の整形外科で看護師として働き始め、その後、京都大学医学部附属病院や岩手医科大学などで勤務しました。
会長に男性が就任するのは1946年に協会の前身となる組織ができて以来、初めてです。
秋山会長は会見で「私が看護師として働き始めたとき男性の割合は3%ほどで、少しずつ増えてきてはいるものの今も8%ほどと少ない状況だ。看護の現場に男性の視点が加わることで提供できるケアの幅が広がったり、組織の運営が円滑になったりすることもあるので、今後増えることを期待したい」と話しました。
また、就任後の取り組みについては地域の看護師不足が深刻化しているとして「協会の調査では昨年度の看護師の基本給の全国平均は12年前と比べて6000円ほどの増加にとどまっていて物価の上昇に追いついていない。離職を防ぎ、地域で必要な看護師が確保できるよう処遇の改善を国に求めていきたい」と意気込みを語りました。